2023年『Finest Urtext Editions』 75年のあゆみ
1948年10月の苦しい時代に、音楽愛好家の実業家であるギュンター・ヘンレが音楽出版社を設立しました。彼は『原典版』にすべての情熱を注ぎました。これはつまり、偉大な「クラシック」音楽の、正しく、混じりけのない、美しい楽譜の版です。今日、『Finest Urtext Editions』 75年のあゆみという、偉大なサクセスストーリーを振り返ることができます。そのため私たちは、2023年を通して原典版と節目の誕生日を祝います。この記念年のハイライトは、11月初旬の大規模なガラコンサートです。国際的に著名なアーティストを多く招き、ミュンヘンのプリンツレゲンテン劇場で開催されます。一緒にお祝いしましょう!
アニバーサリー版
ヘンレアルバム『From Bach to Gershwin』(バッハからガーシュインまで)
このアニバーサリー特別版で、ピアニストの皆さまに特別なごちそうをご提供します。ヘンレのプログラムから、もっとも有名で演奏される機会が多い作品が詰まっています。バッハのインヴェンション ハ長調、モーツァルトの幻想曲 二短調、ベートーヴェンのエリーゼのために、サティーのジムノペディ 1番といった、やさしめから中級レベルの17作品を演奏してみませんか。またシェーンベルク、バルトーク、ガーシュインの素晴らしい作品も収録されています。時代順に並べられたこのアルバムは特にお求めやすいお値段(7.50ユーロ、44ページ)で、バッハからガーシュインまでピアノ音楽の歴史をたどることができます。
この他にも魅力的な ギフト商品を多くご用意しています!
75年前、たったひとつの理念が生まれただけでなく、実行されました。1948年10月20日、外交官でもあり政治家、そして大工業の経営者でもあるギュンター・ヘンレ(1899-1979)がミュンヘンに自らの『原典版のための出版社』を立ち上げました。 彼自身も優れたピアニストで、作曲家の意図を正確に再現した版がほとんど存在しないことに気付いていました。この状況を変えることは、彼にとって重要な関心事だったのです!
1948年の第一歩から世界有数のクラシック楽譜出版社に成長するまで、75年にわたるG. ヘンレ社の歴史をご覧ください。
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1948年10月20日
G. ヘンレ社 創業。ギュンター・ヘンレ博士がバイエルンのアメリカ軍政府(当時)から 「音楽と音楽学的著作物の出版」について許可を得る。
1948年10月20日
G. ヘンレ社 創業。ギュンター・ヘンレ博士がバイエルンのアメリカ軍政府(当時)から 「音楽と音楽学的著作物の出版」について許可を得る。
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1948年–1950年
ミュンヘンのプリンツレゲンテンプラッツ14番での、社屋における郵便配達の風景。
1948年–1950年
ミュンヘンのプリンツレゲンテンプラッツ14番での、社屋における郵便配達の風景。
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1948年 –1950年
ミュンヘンのプリンツレゲンテンプラッツ14番での、社屋における日常業務の様子。
1948年 –1950年
ミュンヘンのプリンツレゲンテンプラッツ14番での、社屋における日常業務の様子。
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1949年
最初のヘンレ原典版を出版:モーツァルトのピアノソナタ第1巻と第2巻(HN 1と2)、シューベルトの『即興曲』と『楽興の時』(HN 4)。
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1950年代
ピアニストのルドルフ・ゼルキンなど、芸術仲間たちはヘンレやその出版活動に敬意を表した。著名な音楽家たちとの友情と緊密な協力関係は、今日に至るまでG. ヘンレ社により育まれ、高く評価されている。
1950年代
ピアニストのルドルフ・ゼルキンなど、芸術仲間たちはヘンレやその出版活動に敬意を表した。著名な音楽家たちとの友情と緊密な協力関係は、今日に至るまでG. ヘンレ社により育まれ、高く評価されている。
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1954年
校訂部門の設立。ピアニストと音楽学者のエーヴァルト・ツィンマーマンがリーダーを務める(1975年まで)。 1973年に撮影。左からマルティン・ベンテ、ギュンター・ヘンレ博士、エーヴァルト・ツィンマーマン博士、エルンスト・ヘルトリッヒ。
1954年
校訂部門の設立。ピアニストと音楽学者のエーヴァルト・ツィンマーマンがリーダーを務める(1975年まで)。 1973年に撮影。左からマルティン・ベンテ、ギュンター・ヘンレ博士、エーヴァルト・ツィンマーマン博士、エルンスト・ヘルトリッヒ。
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1955年
ショーンガウアー通り24番にオフィスを移転(1978年まで)。
1955年
ショーンガウアー通り24番にオフィスを移転(1978年まで)。
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1957年
最初のファクシミリ版を出版:ヨーゼフ・ハイドンの『天地創造ミサ』(現在は古書で入手可能)。現在お求めいただけるファクシミレ版の一覧は、こちらのテキストをクリックしてご覧ください!
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1958年
ケルンのヨーゼフ・ハイドン研究所との共同制作により、ハイドン全集の第1巻を出版。
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1961年
ボンのベートヴェン・ハウスとの共同制作により、ベートーヴェン全集の第1巻を出版。
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1968年
ヘンレ社の資料アーカイブには、自筆譜のコピー、初版楽譜、初期の手稿譜が7万点以上収められている。2023年までに、このコレクションは4万点の完全な複製資料を所有する予定。
1968年
ヘンレ社の資料アーカイブには、自筆譜のコピー、初版楽譜、初期の手稿譜が7万点以上収められている。2023年までに、このコレクションは4万点の完全な複製資料を所有する予定。
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1969年
マルティン・ベンテ博士が制作責任者となる。ベンテは1972年に営業担当取締役に任命され、1979年から2000年までG. ヘンレ社の社長を務める。
1969年
マルティン・ベンテ博士が制作責任者となる。ベンテは1972年に営業担当取締役に任命され、1979年から2000年までG. ヘンレ社の社長を務める。
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1972年
ギュンター・ヘンレ博士がミュンヘンにギュンター・ヘンレ財団を設立。財団は彼の死後、 G. ヘンレ社を引き継いだ。出版社創業者の孫であるフェリックス・ヘンレは、2016年から財団理事会の会長を務める。
1972年
ギュンター・ヘンレ博士がミュンヘンにギュンター・ヘンレ財団を設立。財団は彼の死後、 G. ヘンレ社を引き継いだ。出版社創業者の孫であるフェリックス・ヘンレは、2016年から財団理事会の会長を務める。
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1978年
ミュンヘンのフォルステンリーダー通りに事務所を取得。出版社は現在もここにある。画像は建物の現在の外観。
1978年
ミュンヘンのフォルステンリーダー通りに事務所を取得。出版社は現在もここにある。画像は建物の現在の外観。
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1984年
マーギット・マコークルによってブラームス作品目録が出版される(ヘンレ社の校訂者エルンスト・ヘルトリッヒとの共同制作)。
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1990年
ヴォルフ=ディーター・ザイフェルト博士が校訂者となり、1992年から校訂部門のリーダー、2000年から2023年まで社長を務める。
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1996年
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの書簡集全7巻を出版。
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1999年
デジタルの世界へ。鉛のプレートによる伝統的な彫版楽譜から…
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2000年
... 3つのプログラム(Finale®、Sibelius、Amadeus)を使用したデジタル彫版へ移行。
2000年
... 3つのプログラム(Finale®、Sibelius、Amadeus)を使用したデジタル彫版へ移行。
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2000年
社のロゴやテキストレイアウトを慎重に現代化。
2000年
社のロゴやテキストレイアウトを慎重に現代化。
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2014年
ドルフミュラー、ゲルチュ、ロンゲにより、ベートーヴェン作品目録の新校訂版を出版。(初版は1955年のキンスキー=ハルム版)
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2016年
プロの音楽家、熱心なアマチュア音楽家、学生や指導者に向けたアプリ Henle Libraryがスタート。デジタル化されたヘンレ楽譜には、印刷楽譜やPDF楽譜をはるかに上回る可能性が数多くある。2023年末、世界中でおよそ7万5千のユーザー数を誇る。
2016年
プロの音楽家、熱心なアマチュア音楽家、学生や指導者に向けたアプリ Henle Libraryがスタート。デジタル化されたヘンレ楽譜には、印刷楽譜やPDF楽譜をはるかに上回る可能性が数多くある。2023年末、世界中でおよそ7万5千のユーザー数を誇る。
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2019年
ヘンレのオンラインショップがスタートし、ソーシャルメディアなどインターネット上でも社の活動を徐々に拡大。YouTube (2007)、 ヘンレ・ニュースレター (2008)、 Facebook (2010)、 Weibo (2012)、 Instagram (2018),、WeChat (2021)、 Xiaohongshu/RED (2022)、 LinkedIn (2023)
2019年
ヘンレのオンラインショップがスタートし、ソーシャルメディアなどインターネット上でも社の活動を徐々に拡大。YouTube (2007)、 ヘンレ・ニュースレター (2008)、 Facebook (2010)、 Weibo (2012)、 Instagram (2018),、WeChat (2021)、 Xiaohongshu/RED (2022)、 LinkedIn (2023)
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2019年
ベートーヴェンのソナタ集の新校訂版 第1巻を出版(マレイ・ペライアとノーベルト・ゲルチュ博士による『ペライア版』)。 翌年以降、ピース版と第2巻、第3巻を出版。
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2019年
G. ヘンレ社はベルリンのバレンボイム=サイード・アカデミーに、ヘンレ原典版 全1250巻を寄贈。画像:フェリックス・ヘンツレとダニエル・バレンボイム文化、若者と環境に向けG. ヘンレ社とギュンター・ヘンレ財団が行っているさまざまな活動を詳しく知りたい方は、このテキスト部分をクリックしてください。
2019年
G. ヘンレ社はベルリンのバレンボイム=サイード・アカデミーに、ヘンレ原典版 全1250巻を寄贈。画像:フェリックス・ヘンツレとダニエル・バレンボイム文化、若者と環境に向けG. ヘンレ社とギュンター・ヘンレ財団が行っているさまざまな活動を詳しく知りたい方は、このテキスト部分をクリックしてください。
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2020年
ハイドンの55のピアノ・ソナタ集 全3巻を新校訂版として出版。55人の著名ピアニストが運指を担当した。
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2022年
当初、2020年のベートーヴェン記念年に予定されていたG. ヘンレ社主催の初の公開マスタークラスが開催され、ミュンヘンのフュルステンリート城に巨匠マレー・ペライア氏と10人の有望な若手ピアニストが世界中から集まった。
2022年
当初、2020年のベートーヴェン記念年に予定されていたG. ヘンレ社主催の初の公開マスタークラスが開催され、ミュンヘンのフュルステンリート城に巨匠マレー・ペライア氏と10人の有望な若手ピアニストが世界中から集まった。
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2023年
動画チュートリアルのプラットフォーム、ヘンレ・マスタークラスがスタート。社はデジタルの未来に向けさらなる一歩を踏み出した。
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2023年
G. ヘンレ社は約1,500の原典版を出版し、この分野における世界市場をリードしている。輸出の割合はおよそ70%で、アメリカ、韓国、日本、中国、フランスが最も重要な市場だ。
2023年
G. ヘンレ社は約1,500の原典版を出版し、この分野における世界市場をリードしている。輸出の割合はおよそ70%で、アメリカ、韓国、日本、中国、フランスが最も重要な市場だ。
フランク・ペーター・ツィンマーマン氏は、G. ヘンレ社と長年にわたり深い友情関係にあります。彼は動画の中でヘンレ社創業75周年を祝い、原典版、運指、ボウイング、お気に入りの作品、そしてヘンレ・ファミリーとの非常に個人的な関係について語っています。
2023年11月3日、ミュンヘンのプリンツレゲンテン劇場で開催されたG.ヘンレ社75周年記念ガラ・コンサートは、この記念年のまさにクライマックスでした!私たちは、世界的なアーティストたちの輝かしい演奏に圧倒されっぱなしでした。偉大なクリストフ・ポッペンの指揮の下、壮大なミュンヘン室内管弦楽団の伴奏で、グリゴリー・ソコロフ、フランク・ペーター・ツィンマーマン、マルティン・ヘルムヒェン、ニルス・メンケマイヤー、クレア・フアンチ、ティアンワ・ヤン、ユリアン・シュテッケル、ウィリアム・ヨンといった世界的なアーティストたちが演奏しました。すべてのアーティストが無料で出演しました。この慈善コンサートの収益金は、すべてドイツ経済文化協会とドイツ・ムジークレーベン財団に寄付されます。
アーティストの皆さま、パートナーであるmünchen musik社様、そして素晴らしい聴衆の皆さまに心から感謝を申し上げます!
撮影: Astrid Ackermann
2023年3月23日、まさに初の『ヘンレ・オープンデー』が開催されました。
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私たちと同じように、出会いや交流が恋しかったでしょうか。
G. ヘンレ社が創業者ギュンター・ヘンレの使命を受け継ぎ、世界中の音楽愛好家にクラシック音楽を最高のクオリティでお届けすることを第一の目標としているのは言うまでもありません。
ここ数年、私たちはプロの音楽家やお客さまに積極的に働きかけてきました。それはなぜでしょう。皆さまとお話し、皆さまのご意見を聞くことで、私たちの商品を着実に向上させることができるからです。
ソーシャルメディア、特にフェイスブックやインスタグラムでますます積極的に活動することで、私たちはお客さまと連絡を取り合っています。このようにして、お客様がヘンレ原典版のどこを気に入ってくださり、何が重要なのかを知ることができます。また、小売店の方々と毎日お話をしています。私たちは皆さまのセールスをサポートし、何が市場を動かしているのか知りたいと考えています。
以前はフランクフルトや上海の音楽見本市や、その他の場所で開催される小規模な会議を心待ちにしていたものです。現在そういった催しがまったく行われず、あるいは延期されてしまっています。そこでG. ヘンレ社の創業75周年を仮想空間でお祝いすることに決めました。このイベントが、お客様や私たちに出会いの機会を与えてくれます。